今回はブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)の銘柄分析をします。

英国企業であるため、配当が課税されません。NISAと組み合わせることで配当金にかかる税金を0にすることができます。2021年9月18日現在の配当利回りは8.13%と超高配当になっています。

2017年にはレイノルズを買収しています。

業績
BTI_Revenue
買収を活用しつつ徐々に売上高を拡大。営業利益率も上昇基調。

BTI_EPS
2017年が突き抜けていて見にくいです。配当性向はやや高め。

BTI_PER
2021年の予想PERは10倍で割安です。

BTI_Dividend

ドル建てでは連続増配していませんが、長いスパンで見ると増配を続けています。

BTI_Shares

2010年代は逆に株式数が増えています。

地域別売上
BTIは全世界で事業を展開しており、IRでは4つの地域に区分されています。売上比率は次の通り。

米国:45%
APME(アジア太平洋・中東)25%
AMSSA(南北アメリカ・サハラ以南アフリカ)15%
ENA(欧州・北アフリカ)15%

ということで、米国比率が高いです。米国専業のMOよりは分散していますが、それでも米国の規制の影響を大きく受けます。

商品
PM、MOと同様に新製品群の開発を進めています。従来のたばこと異なる製品として

・電子タバコ:Vuseなど
・加熱式タバコ:日本でも販売されている「グロー」。
・モダン・オーラル:パウチを歯茎と頬の内側の間に挟むタイプの無煙タバコ「VELO」。
・トラディショナル・オーラル:GRIZZLY、CAMEL SNUS

を展開しており、これらをまとめて"Non-Combustibles(不燃性)"と位置付けています。

ただし、これら不燃性製品の売上比率は全体の10%程度で、従来の紙タバコが売り上げの大半を占めます。

減少する喫煙者数に対処するため新製品への移行を進めているBTIの状況はPM、MOと非常に似ていますね。これら3銘柄(とほかのタバコ企業)は良くも悪くも同じ船にのった仲間のように見えます。