サムネは先日ふらっと書店に立ち寄った時のものです。ちょっと驚きました。こんなにメタバース関連の本が売られているとは。特にテクノロジー企業に投資をしていればメタバースという言葉は良く耳にすると思いますが、世間一般においてもこんなに注目されていたとは知りませんでした。

確かに、メタバースが実現されたら世界が大きく変わることは間違いありません。また、映画やマンガなどでも仮想現実というテクノロジー、あるいは場所というのはお馴染みです。それだけに人々の期待も膨らんでいるということでしょうか。

一方で、まだまだ実現に向けた課題は多いようです。ましてや快適に利用できるようになるのは当分先でしょう。大手IT企業(メタなど)が本格的な開発に着手したのもつい最近のことです。位置付けとしては未来の技術と言えますし、だからこそ解説本が並んでいるとも言えます。


メタバースへ投資について

では、そのような注目の分野メタバースに我々投資家は資金を投じるべきでしょうか。個人的には、こうした新たなビジネスチャンスの到来というものは投資家の一貫性が試される機会でもあると思います。

株式投資で利益を上げるパターンはいろいろありますが、例えば次のような方針を掲げることができます。
・世界を変えるイノベーションや新商品に賭け、成功した暁にはその莫大な利益の分け前をもらう
・堅実な業績の企業に投資し、キャッシュフローの株主帰属分を受け取る
・適正価格以下で売られている株を買い、それが適正価格に戻ることで利益を得る

いずれにも長所・短所があると思いますが、大切なのは自分がどのスタイルで投資しているのかを明確にし、ブレないことです。月並みな回答ですが、上の3つのうち1番目のスタイルで投資するならメタバースにへの投資は検討しても良いし、2番目や3番目のスタイルなら見送れば良いという話になります。


言葉で語るのは簡単ですが、実行するのは中々難しいです。というのも市場、景気はもちろん、企業も刻々と変化して行くからです。安定した業績の企業が、さらなる成長を求めて社運を賭けたプロジェクトに乗り出したり、その逆だったり。その変化を捉えられなければ、投資家が損をするリスクは高まります。


Facebookのメタバース事業は大赤字

Facebookは社名をMeta Platformsに変えるほどメタバースに賭けています。しかし、メタバース事業は現時点で赤字であり、黒字化はかなり先の事と予想され、そもそも成功するのかどうかすら分かりません。

FB Q12022 result

これはMetaの2022年Q1決算からの抜粋ですが、Reality Labsという部分がメタバース事業に相当します。直近の四半期で30億ドルの赤字です。2021年も100億ドルの赤字を出しています。

Family of Apps (FacebookやInstagramなど)事業が115億ドルの黒字なので、別に倒産のリスクがあるというわけではありませんが、メタバース事業にかなりの賭けを行っていることは間違いありません。

話はそれますが、最近のMeta株の下落は、メタバース云々というよりもFamily of Appsの苦戦が主な理由と思われます。上の表でもわかるように、売上高も従来ほど伸びておらず、さらに営業利益率が低下しており(ここにメタバース事業の損失も相まって)、営業利益が前年より減っています。しかし、成長が鈍化しているとは言えまだ伸びしろがあるMetaの予想PERが13倍というのは売られすぎだという感じもします。

メタバースは未来の技術

以上見て来たように、メタバースは未来の技術で、実現の目途も立っておらず、いつになるかも不明です。夢のある話ですが、私自身はキャッシュフローが安定している企業に投資することが好みなので、投資対象とは考えていません。

Metaには小額(30万ぐらい)を投資しています。現時点ではFacebookやInstagramなどの事業がまだ魅力的に見えるので、ひとまず継続保有を考えますが、今後メタバース事業への投資や損失がさらに大規模なものになるのであれば、撤退も検討する必要があると感じています。