バークシャー・ハサウェイは1400億ドルという多額の現金を保有しています。それに対してバークシャーの時価総額は6110億ドル。もし現金を全て自社株買いに回すと、発行済み株式数は1400/6110≒23%減少することになります。これは、1株利益が1/(1-0.23)=30%増えることを意味しています。

他の条件が同じなら、現金は多い方が企業の価値は増えるということです。それを事業投資、買収、自社株買い、配当のどれに回すにせよ、現金は株主利益の向上のために使われます。

ということで、今回はS&P500の上位20銘柄がどれくらい現金を持っているか確認したいと思います。バークシャーを例にとった考え方と同じように、時価総額に対する現金の比率を見ていきます。

なお、上記でバークシャーの保有している現金が1400億ドルと言っていますが、これは「現金および短期金融資産」(cash on hand)を指しているようなので、本記事ではこの値を「現金」と考えることにします。

【S&P500 上位20銘柄の現金/時価総額比率】
Cash Market Cap Ratio

結果は上の通りなのですが、銀行株を除けば、やはりバークシャー・ハサウェイが飛びぬけて多くの現金を保有しています。最近バフェットは自社株買いを行っていますが、まだまだお金が余っていますね。市場が割高なこの状態において、多額の現金をどう使っていくのかは一個人投資家として興味がありますし、個人投資家が参考にできる部分はしていきたいと思います。

それ以外の企業ではインテルとアルファベットが結構キャッシュを持っています。