私は2007年頃からYouTubeを見始めたのですが、その頃のYouTubeは今とは全然違っていて、端的に言えばアマチュア感が今よりずっと強かったです。また、違法にアップロードされた動画もたくさんありました。当時高校生の私はスピッツのミュージックビデオをよく見ていたものです。
YouTuberと呼ばれる人たちが登場し始めたのは2010年代半ば頃だったと記憶しています。当時は「好きなことで生きていく」というキャッチフレーズもよく流れていました。そして世間はこうしたYouTubeの広告収入で生計を立てる人に懐疑的だったと思います。今はというと、子供の将来の夢がYouTuberであることを懸念する向きこそありますが、大人がYouTubeで生活していることにとやかく言う人はとても少なくなりました。たった数年で風向きは大きく変わるものです。
今のYouTubeは10数年前と比べコンテンツの質が非常に高くなったと感じます。画質も編集の上手さもテレビに引けを取らないほどのものが数多くあります。また動画のバリエーションも豊富で、必ずと言っていいほど探しているジャンルの動画が見つかります。コロナ禍でYouTuber間の競争がより一層厳しさを増した感もあります。今は本当に猫も杓子もYouTuberですね。あと、前述のスピッツの動画も今や公式のものが見られるようになりました。
そしてYouTubeのプラットフォームとしての成熟はスマホを抜きにしては語れません。スマホが普及し、多くの人がより頻繁にYouTubeを見るようになりました。2010年代の米国株式市場ではGAFAが存在感を発揮しましたが、これはやはり人々の実生活が反映された妥当な結果と言えるでしょう。YouTubeはアルファベットが親会社、スマホと言えばアップルのiPhone、FacebookやInstagramなどのSNSも普及しました。2010年代はIT技術の持続的なイノベーションが見られた10年間でした。
Googleの適度な成熟
Googleの事業も2010年代を通して成熟してきました。前述のYoutubeをはじめ、Google Map、Google Photo、Google Driveなど検索以外のサービスも生活になくてはならないものになりました。
とはいえ、Googleの成長が止まったわけではありません。下の図は世界のインターネットユーザー数です。
インターネットユーザー数は世界の人口のおよそ50%で、これからも成長余地があります。(ただし成長速度は鈍化傾向にあります)。
下図はGoogleの事業セグメントです。
検索広告に加え、YouTubeやクラウドなど新たな柱が育ってきており、事業の分散化がある程度できています。
インターネット自体の利用者増加に加え、新規事業が順調に成長しているGoogleの現状は非常に好ましいものです。
クラウドという諸刃の剣
Google Cloud Platform(GCP)はパブリッククラウドでAmazonのAWS、MicrosoftのAzureに次ぐ3番手に位置しており、他社のクラウド同様に驚異的な成長率を誇ります。
しかし、個人的にはクラウドサービスが大きくなりすぎるのは良くないと思っています。その理由は、クラウドコンピューティングサービスはコモディティ的なサービスであり、将来競争が激化す可能性があることです。
下はクラウドサービスのシェアを表した図です。大手IT企業は軒並みクラウドサービスに参入してきています。
クラウドサービスは物量と資本の投下が物を言うサービスで、参入障壁は高くないと私は見ています。パイが大きくなる現状では全員が利益を得ることができますが、成長が鈍化した後は利益が出にくいレッドオーシャンになる可能性も否定できません。
Googleの検索サービスは独占的なワイドモートと言えますが、クラウドはそうではないということです。個人的にはクラウドサービスより検索サービスを提供するGoogleに投資したいと思っているので、投資するならクラウドサービスの比率が高くない今の方がいいかな、と考えています。
またクラウドの高い成長率が短・中期的な買いを呼び込み、株価が割高になるというデメリットもあります。
長期投資対象として魅力的だが、バリュエーションは高い
以上のように今後長期間にわたって安定成長を続ける見込みが高いことから、Googleは長期投資対象として魅力的です。一方、株価はこの半年でずいぶん上がってしまいました。
去年の10月時点で1500ドル。そこから急上昇して今は2500ドルです。
Seeking AlphaではGoogleのPERを次のように予想しています。
2021末:28.80
2022末:27.11
安くはないですが、年20%の成長率や事業の安定度を考えれば、長期的には報われると思います。私自身、Googleはあと100万円ほどポジションを増やしたいと思っており、景気や金利など見て良いタイミングがあれば株を拾いに行きたいと思います。
YouTuberと呼ばれる人たちが登場し始めたのは2010年代半ば頃だったと記憶しています。当時は「好きなことで生きていく」というキャッチフレーズもよく流れていました。そして世間はこうしたYouTubeの広告収入で生計を立てる人に懐疑的だったと思います。今はというと、子供の将来の夢がYouTuberであることを懸念する向きこそありますが、大人がYouTubeで生活していることにとやかく言う人はとても少なくなりました。たった数年で風向きは大きく変わるものです。
今のYouTubeは10数年前と比べコンテンツの質が非常に高くなったと感じます。画質も編集の上手さもテレビに引けを取らないほどのものが数多くあります。また動画のバリエーションも豊富で、必ずと言っていいほど探しているジャンルの動画が見つかります。コロナ禍でYouTuber間の競争がより一層厳しさを増した感もあります。今は本当に猫も杓子もYouTuberですね。あと、前述のスピッツの動画も今や公式のものが見られるようになりました。
そしてYouTubeのプラットフォームとしての成熟はスマホを抜きにしては語れません。スマホが普及し、多くの人がより頻繁にYouTubeを見るようになりました。2010年代の米国株式市場ではGAFAが存在感を発揮しましたが、これはやはり人々の実生活が反映された妥当な結果と言えるでしょう。YouTubeはアルファベットが親会社、スマホと言えばアップルのiPhone、FacebookやInstagramなどのSNSも普及しました。2010年代はIT技術の持続的なイノベーションが見られた10年間でした。
Googleの適度な成熟
Googleの事業も2010年代を通して成熟してきました。前述のYoutubeをはじめ、Google Map、Google Photo、Google Driveなど検索以外のサービスも生活になくてはならないものになりました。
とはいえ、Googleの成長が止まったわけではありません。下の図は世界のインターネットユーザー数です。
インターネットユーザー数は世界の人口のおよそ50%で、これからも成長余地があります。(ただし成長速度は鈍化傾向にあります)。
下図はGoogleの事業セグメントです。
検索広告に加え、YouTubeやクラウドなど新たな柱が育ってきており、事業の分散化がある程度できています。
インターネット自体の利用者増加に加え、新規事業が順調に成長しているGoogleの現状は非常に好ましいものです。
クラウドという諸刃の剣
Google Cloud Platform(GCP)はパブリッククラウドでAmazonのAWS、MicrosoftのAzureに次ぐ3番手に位置しており、他社のクラウド同様に驚異的な成長率を誇ります。
しかし、個人的にはクラウドサービスが大きくなりすぎるのは良くないと思っています。その理由は、クラウドコンピューティングサービスはコモディティ的なサービスであり、将来競争が激化す可能性があることです。
下はクラウドサービスのシェアを表した図です。大手IT企業は軒並みクラウドサービスに参入してきています。
クラウドサービスは物量と資本の投下が物を言うサービスで、参入障壁は高くないと私は見ています。パイが大きくなる現状では全員が利益を得ることができますが、成長が鈍化した後は利益が出にくいレッドオーシャンになる可能性も否定できません。
Googleの検索サービスは独占的なワイドモートと言えますが、クラウドはそうではないということです。個人的にはクラウドサービスより検索サービスを提供するGoogleに投資したいと思っているので、投資するならクラウドサービスの比率が高くない今の方がいいかな、と考えています。
またクラウドの高い成長率が短・中期的な買いを呼び込み、株価が割高になるというデメリットもあります。
長期投資対象として魅力的だが、バリュエーションは高い
以上のように今後長期間にわたって安定成長を続ける見込みが高いことから、Googleは長期投資対象として魅力的です。一方、株価はこの半年でずいぶん上がってしまいました。
去年の10月時点で1500ドル。そこから急上昇して今は2500ドルです。
Seeking AlphaではGoogleのPERを次のように予想しています。
2021末:28.80
2022末:27.11
安くはないですが、年20%の成長率や事業の安定度を考えれば、長期的には報われると思います。私自身、Googleはあと100万円ほどポジションを増やしたいと思っており、景気や金利など見て良いタイミングがあれば株を拾いに行きたいと思います。




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