1年ほど前の話になりますが、弟の結婚式に出ました。

弟は有名大学を卒業後、有名企業に就職し、そこで嫁さんと出会いました。嫁さんも、その家族も良い人たちです。結婚式には弟の友人が多く来ました。まさにモデルケースのような人生。能力も人柄も持ち合わせている彼は、我が弟ながら立派なやつです。

しかし同時に、こうも思いました。彼のこれからの人生に困難が待ち受けているような気がするのは気のせいだろうか、と。もちろん結婚自体は素晴らしいことなのですが、この時代において家族というプレッシャーを背負って日本企業で働き続けること、それがやはり自分には、並大抵の事ではないように思えてなりません。

私も以前は某大手企業のグループ会社で働いていたため、日本のサラリーマンの働き方がどんなものかは身をもって経験しています。率直に言って、私自身はこの国の働き方を良く思っていません。言いたいことは色々ありますが、一言にまとめると、働き方が無茶だと思うのです。プロジェクトの遅れを気合いでカバーする考え方、残業ありきの工程、前例踏襲主義など。

そういう企業文化の中で働くことは本当に大変です。長年にわたって無理をし続けなければなりません。例えるなら、マラソンなのに全力疾走している感じでしょうか。結婚した弟には、ここに家族を養うというプレッシャーがのしかかってくるのです。

仮に現在は仕事が順調だとしても、将来些細な事ががきっかけで立ち行かなくなるかもしれません。転勤などで全く合わない人が上司になってしまったら。事業撤退により、畑違いの仕事に配置転換させられたら。親の介護が必要になったら。私は社会人になって10年ちょっとですが、その短い社会人生の中で、部署の異動がきっかけでうつ病になった人、所属していた部署がなくなり20代半ばの社員の部下になった40代社員、親の介護で退職した人等、本当に色々な人を見てきました。

サラリーマンという働き方は危険なのです。多くの場面で、自分の意志とは無関係に、自分の周りの様々な物事が決まってしまいます。つまり、自分で自分の人生をコントロールできる割合が低いのです。かといって、生きていくため、家族を養うためには稼がなければならず、仕事を辞めるわけにはいかない。どうすればいいのか。この難題をいかにして解くかが、21世紀初頭の日本における労働者の幸福度を左右する分水嶺であると、個人的には考えています。
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解決策の一つは共働きでしょう。実際、世の中そういう流れになっていますね。これにより失業や病気による収入減のリスクをヘッジできます。仕事で心や体を壊しそうになっても退職して再起を図ることが比較的容易にできます。しかし、この解決策が使えない人だっているわけですよね。例えば、パートナーが病気がちであまり働けないケースなどです。自分がしっかり働かなければならない場合、どんなに仕事が辛くても耐えるしかないのでしょうか。

そこで第二の解決策となり得るのが資産運用です。働くこと以外にも資産からの収入のフローを作るということが、この資本主義社会を上手に渡って行くうえで必要不可欠なことです。「資産収入」というと夢物語のように聞こえます。相当な元手が必要で、普通の人には無理なのではないかと思われるでしょう。確かに、完全リタイアだったり、豊かに暮らすことを志向するならば高いハードルになってしまうのですが、本記事の趣旨である「日本の過酷な労働環境を生き伸びる」という目的を達成するという論点に限っては、資産運用は十分に実現可能な方法だと考えています。

例えば、毎年100万円を投資に回し、10年間続ければ1500万程度の資産は無理なく形成できます。高配当株に投資して4%の配当利回りが得られれば、年間の資産収入は約60万円。パートナーも同じようにすれば、二人の資産収入は約120万円。この120万円という金額が精神的に大きく効いてきます。仮に仕事を失ったとしても、資産収入+アルバイトで当分の間は何とかできるようになりますし、無理して年収450万の嫌いな仕事をしなくても、ちょっと力を抜いて年収300万のやりたい仕事を選べるようになります。投資を継続すれば資産はさらに膨らみ、年をとればとるほど生活が楽になって行きます。さらに、資産は生きている限り収入をもたらします。仕事のようなリタイアは存在しません。年金の心配もなくなります。

もちろん、他にも方法はありますね。副業をするのも良し、自給自足をするのも良しです。が、敢えて株式投資の優位性を挙げるならば、再現率が高いこと、今の生活を変えなくても良いことでしょう。さらにメンテナンスコストは極めて低いです。極論を言えば、年に数回、証券口座にログインして資産の状況をチェックすれば良いだけですから

弟はどんな人生を歩むのでしょうか。そういう会話は何もしない間柄なので、全く分かりません。しかし、彼および日本の大勢の若者の未来に待ち受けているであろう困難は、日本社会の構造的な問題に起因するものであり、もはや本人の努力云々では対処しきれないものだと思うのです。だからこそ、早いうちからその事を認識し、株式投資を含む様々な手段を検討し、日本の労働環境を生き抜くという難題の答えを探っていくことが必要なのです。